このキーボードは真ん中にある赤ポチ (トラックポイント) により、マウス操作を効率化できるキーボードだ。
さらにコンパクトキーボードにもかかわらず必要なキーが全てそろっている。
トラックポイントに慣れるまでしばらくかかるが、慣れてしまうともう手放せない。
その昔、私は先代の Thinkpadトラックポイントキーボードを使っていた。
この度 Ⅱ が出たので買ってみた。
1年以上使用したので、率直な感想を書きたいと思う。
見た目
正直あまりカッコいいとは思わない。(※あくまで個人の感想です)
真ん中の ”赤ポチ” が昔ながらのアイデンティティ。
これだけで Thinkpad キーボードだということが一目で分かる。

打鍵感
Thinkpad キーボードらしい・薄型キーボードにしては気持ちのいいクリック感があり、期待を裏切らない従来通りの打鍵感になっている。
キー荷重は、先代のThinkpad トラックポイントキーボードより少し重い。これは好みが分かれるところだろう。
「重めの打鍵感」「キーを入力した!」というしっかりした感触が欲しい人は、今回のキーボードの方がいいように思う。
個人的には先代の打鍵感の方が好みだ。ただ今作も好みではある。重厚感が増した感じ。
富士通のキーボード FMV Mobile Keyboard を例に出すと、FMV は ”やわらかい打鍵感” でこちらは ”固い打鍵感”。
Thinkpad トラックポイントキーボード II のキーストロークは 1.8mm ある。この手のモバイルキーボードにしては深い方だ。
薄型キーボードでも、やはりこのくらいあった方がいい。
浅すぎて打った感じがしないということはない。
最大の長所
今まで買ったキーボードは10種類以上ある。その中でも最高に静音なキーボードがこのキーボードだ。
なぜだか分からないが、とにかく静かなのである。
このキーボードの静音性によって気付かされたことがある。
それは、『自分で打っているキー入力時の音は、結構集中力を欠いている』ということだ。
このキーボードを使わないときはそんなことに気づく余地もなかった。
心地いい打鍵音を奏でるキーボードもあるし、それも良いと思っている。
ただ、こんなことを思ったことはないだろうか。
『自分の打鍵音、周りの人が不快に思っていないだろうか』
こう思う人は少なくないように思う。
このキーボードを使っている限り、この事について気にする必要はなくなった。
静かめのカフェでもまったくもって問題がない。図書館でもいけそうな具合だ。
静音性
静音性について改めて。
打鍵音は非常に静かで、私が持っているキーボードの中で一番静かといっていい。
HHKB Type-S より間違いなく静かであり、FMV Mobile Keyboard よりも静かに感じる。
打鍵音が静かということは、あらゆる場所で利用しやすいキーボードということである。
使っていて気づいたのは、軽快な打鍵音を鳴らすキーボードもいいことにはいいのだが、極力打鍵音がしないキーボードだと、集中力を音に阻害されることなく、なんとなく集中力が増している気がするのだ。
何かを考えながら文字を打つとき等にはとても良い。
これは思ってもみなかった良い意味での大きな誤算だった。
静音性が本当に気に入っている。
移動系キーが独立している
矢印 キー が独立して存在するのはもちろんのこと、Home End PgUp PgDn も独立しているのは嬉しい。

他のキーに比べると利用頻度は少ないが、Home End PgUp PgDn キーが単独で存在することは、以下のようなときに非常に役立つ。
- Home で Web ページの上部まで一気に移動
- Ctrl + Home で Excel の A1 セルへ移動
- Shift + Home で文字列を行頭まで選択
- Ctrl + Shift + Home で文章の一行目までを一気に選択
- PgUp PgDn を使った PDF の閲覧
など、使える場面は多数ある。
Ctrlの位置
Ctrl の位置については好みが分かれると思う。一般的な左下ではないからだ。

ただ Ctrl ショートカットを使っていると分かるが、左下だと V や B キーに届きにくい。これらのキーに近い方が押しやすかったりするのである。
Ctrl キーが左下ではないので最初はとっさに押せないかもしれないが、これは慣れである。
個人的には Ctrl + T (新しいタブ)もよく使うので、Ctrl キーが右に1つズレていることはありがたい。
プリントスクリーンキーが単体キー
PrtSc キーが Fn キーとの同時押しではなく、ちゃんと単体キーとして存在している。
よく分かっている。

メディアキー
ノート PC の Thinkpad 同等のキーボードなので、”音量調整”ボタンや”明るさ調整”ボタンが付いている。
特に”明るさ調整”ボタンがあるのは、ノート PC 同等のキーボードであるがゆえんだ。
ノート PC の外付けキーボードとして利用している場合に重宝する。

トラックポイント
トラックポイントとは、このキーボードの真ん中についている赤ポチのことだ。
これに、人差し指の腹を載せ、指を微量にスライドさせて利用する。
こうすることでマウスカーソルを動かすことができるが、これをメインして操作をすることはほぼない。
ほんの少しだけマウスカーソルを動かしたいときに利用する。使用割合はトラックポイントが3割、マウスが7割といったところ。しかし、この3割がデカい。
ホームポジションを崩さないままマウスカーソルを操作できるということは、とても快適で、これがこのキーボードを使う一番の理由になっていると言っても過言ではない。
スペック
- 配列 : 89キー (日本語)、84キー (英語)
- キーストローク:約1.8mm
- キーピッチ:約19.05mm (横方向)、約19.05mm (縦方向)
- 接続方法 : デュアルワイヤレス接続 Bluetooth5.0 (Swift Pair対応、Windows 10以上のみサポート)
- 2.4GHzワイヤレス (USB レシーバー経由)
- サポートOS:Windows 10/Windows 7/Android 8.0以上をサポート、新たにAndroidを操作する際のファンクションボタンをF9からF12に追加
- 充電ポート及び充電用ケーブル:USB Type-Cポート、USB Type-C – USB Type-Aケーブル経由 (同梱)
- バッテリー駆動時間: 約2カ月 (※1)
- 高さ : 13.7 mm
- 長さ:305.5 mm
- 奥行:164 mm
- 重量:516 g
- キー使用寿命:1000万回
- 保証:1年
※1 満充電時、キーボード入力を1日に3時間、アイドルモードで5時間、1週間5日使用を想定
https://www.lenovo.com/jp/ja/p/accessories-and-software/keyboards-and-mice/keyboards/4y40x49493
接続方法
接続方法は、2種類。
- Bluetooth
- 2.4GHz 無線(※USB レシーバーを利用)
残念ながら有線接続には非対応で、有線接続は充電のみに対応している。
2.4GHz の方は、他のキーボードの有線接続と比べても遅延を感じることがなく快適に使えている。
Bluetooth 接続も、私が使っている環境では今のところ特に問題もない。
Bluetooth 規格は Bluetooth5.0 となっているため PC 側も Bluetooth5.0 に対応していれば途切れるといったこともないだろう。
Surface Pro 8で使用しているが、今のところ変なタイミングで途切れるといったことはない。
スイッチ類

左から
- Bluetooth / USB レシーバー 接続切替スイッチ
- Windows / Android 切替スイッチ
- USB-C ポート(※充電専用)
- USB レシーバー格納用スロット
USB レシーバー格納スロットがあるのは嬉しい。
個人的に欠かせない点
個人的に欠かせない点は、Home End PgUp PgDn PrtSc キーが独立して存在する点だ。
この手のコンパクトキーは大抵、これらのキーは Fn キーと同時押しが一般的となっている。
しかしこのキーボードはそうではない。
よく分かっている。
唯一の不満点
不満点が一つだけある。
それは、FnLock ”オン” の状態が記憶されていないことがあるという点だ。
これは、PCが「休止状態」から復帰した際によく起こる。
調べた限りでは、同様のことが起こっている人は他にも多数いるようだった。

こうなる理由は、キーボード本体にメモリが内蔵されていないため、休止状態などから復帰の際に外付けキーボードが一度「切断」→「再接続」(リセット)され、デフォルト状態である FnLock ”OFF” の状態に戻ってしまう、ということらしい。
FnLock ”オン” の状態が記憶されないと、一番上段のキーが「F2」や「F10」キーとして利用できず、メディアキー扱いになってしまう。
いっそのこと、常に FnLock ”OFF” にしておこうかと思ったが、F10 キーで半角英数変換時に、いちいち Fn キー同時押しは手間なのでどうしようかと迷いならがもそのまま利用している。
レジストリをいじると、FnLock ”オン” 状態をデフォルトとすることができるという情報があったので試してみたが事象は改善されなかった。
\HKEY_CURRENT_USER\Software\LENOVO\fnlock
→ state を「1」にする。
「休止」から復帰した際には、FnLock ”オン” をやり直している。
デフォルト状態をメディアキーにするかどうか、真剣に悩み中だ。
ソフトのせいかも
「トラックポイントを利用したスクロール」や「トラックポイント速度の変更」するための専用ソフトウェアがある。
「ThinkPad トラックポイント キーボード II ソフトウェア」というソフトウェアだ。
もしかしたら、このソフトウェアが原因でこのような事象が起こっているのかもしれない。
現在このソフトウェアをアンインストールして検証中だ。
しばらく利用した後に結果を報告したいと思う。
やっぱりソフトのせいだった
ソフトをアンインストールし、普段と何変わらず利用してみたが、例の事象はまったく発生しなくなった。
本当にソフトのせいか気になったので、ソフトを再インストールしてみると、やはり FnLock ”オン” 状態が解除されてしまうという事象が発生した。
ソフトをインストールすることで使える機能 (トラックポイントを利用したスクロールやトラックポイント速度の変更) が使えなくなるが、常に FnLock ”オン” 状態しておきたいので、ソフトをアンインストールした状態で利用していこうと思う。
これで唯一の不満点は解消された。
総評
総合的にみて非常に満足度の高いキーボード。
”初代”と”2”では、それほど変化はなく、今まで通り違和感なく使うことができた。
”初代”と”2”の一番の違いは、2.4Ghz接続に対応したこと、PgUp PgDn キーと ← → キーの間に隙間ができたことだ。

隙間ができたことにより、手探りで矢印キーに指を置いた時に、PgUp PgDn キーと ← → キーを間違うことはなくなった。
あとは、若干だが全体的な質感が上がっているように見える。先代ほどのチープさは感じない。
前述のとおり、非常に静かなタイピング音も特徴の一つだ。
良かった点まとめ
- 打鍵感が良い(相変わらずの Thinkpad クオリティ)
- キーストロークが 1.8 mm (このジャンルのキーボードとしては深め)
- Home End PgUp PgDn Insert PrtSc キーが独立して存在する
- トラックポイントがある
- 角度調整ができるチルトスタンドがある
- マウスがない時でも、このキーボードだけで PC 操作が完結する
- 重量 516 g のため持ち運びがしやすい
良くなかった点まとめ
- 長年使っていると、キートップがテカり始める
- チルトスタンドが壊れやすい(チルトスタンドは先代と互換性がある)
最後に
昔から Thinkpad キーボードを使っている方にとっても、初めて利用する方にとっても満足いくものになっているだろう。
ThinkpadトラックポイントキーボードIIは、キータイプ音が非常に静音で、コンパクトキーボードにもかかわらず必要なキーが全てそろっている、Windows で唯一無二の薄型コンパクトキーボードだ。
後日追記
最初は「英語配列」を好んで利用していたが、最近では専ら「日本語配列」を利用している。
最適な位置にある 無変換 変換 キーによって、「英数(半角)」「日本語(全角)」切替が簡単にできることが最大の利点だ。

薄型キーボードの中では、やはり No.1 と言わざるを得ない、という風に感じている。
























