富士通「FMV Mobile Keyboard(モバイルキーボード)」レビュー

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このキーボードは、クラウドファンディング(群衆からの資金集め)で 77,264,292円 を集め大成功した「LIFEBOOK UH Keyboard」の後継機(製品版) 「FMV Mobile Keyboard」です。

数ヶ月使ってみたので、所感などを書きました。

衝動買い

毎日持ち歩いているリュックが、荷量のせいで重くなり、肩が凝るようになってしまった。

リュック内には、HHKB という 約540g のコンパクトキーボードも入っている。

『少しでもリュックを軽くしたい』という思いで軽いキーボードを探した。

ただし、軽いキーボードであれば何でもいいというわけではない。良質なものがいい。

ふと立ち寄ったヨドバシカメラ。

前から気になっていた富士通「FMV Mobole Keyboard」が、そこにはあった。

衝動買いしてしまった。

このキーボードは、職場で使っているノートパソコン「LIFEBOOK」と同等のキーボードだった。

そのため、打鍵感や使用感などは十分に確認済みだった。

キー配列に変なクセがなく、しかも打ちやすいことは知っていた。

レノボの「Thinkpad TrackPoint Keyboard」と同じくらい、またはそれ以上の良い打鍵感だ。

開封直後の所感

  • 背面にゴム足がないので滑りやすい
  • HHKB Type-S に比べタイプ音が静か
  • HHKB に比べアクチュエーションポイント (入力が反応するポイント) が浅く入力が早い
  • 一番上の列のキーが、初期状態でメディア機能じゃなくファンクションキーが有効なのがGood
  • パームレストはもう少し下側に面積があっても良かった

一日使ったあとの所感

今日一日職場で使った。音が静かで打ち心地も良い。見た目もオシャレだ。

Ctrl キーはやっぱり A の左隣がいい。「Change Key」を使って CapsLockCtrl に変更した。キーボード本体側で変えられたら最高なんだけど。

このキーボードと「ThinkPad TrackPoint Keyboard II」と迷ったけれど、これにした理由は有線接続ができるから。

タッチパッドの面積は、やはり縦が狭い。単体キーボードとして発売するならどうせなら広くしてほしかった。タッチパッドが有能だとマウスを持ち運ばずに済む。これは大きなメリットだと思う。

クリックボタンもノートPCと同じ大きいクリックボタンの方がいいと思った。なぜ小さくした。

このキーボードには傾斜をつける「チルトスタンド」がない。Apple の「Magic Keyboard」のように裏面は真っ平だ。

少しだけでいいから角度が欲しいと思っていたら、HHKB 用に買ったパームレストのゴム足が余っていたのを思い出した。 付けてみた。

ボタン類

電源ボタンは、キーボード上部中央に配置されている。スイッチ「OFF」で有線接続になり、「ON」で bluethooth 接続への切り替えとなっている。

画像では「1」「2」しか映っていないが、Bluetooth ペアリングは3台まで可能。電源ボタンを ON にすると光り出す。マジで。ちょっと感動。しかも電源スイッチなのにトグル式だから操作も簡単で良い。

左に見えているボタンを押すと、Bluethooth ペアリング「1」「2」「3」を切り替えることができる。

勉強スタイル

理想的な勉強スタイルが完成したかもしれない。

PC は、Surface Pro 8 を使っている。縦置きは技術書を読むのに最適だ。

キーボードを「Surface Pro 純正キーボード」にしない理由は、この縦置きスタイルができないから。

使用ガジェットは、こちらの方々

  • ミヨシ タブレットスタンド:miyoshi SST-12/BK
  • 富士通キーボード:FMV Mobile Keyboard
  • PC:Surface Pro 8
  • マウス:Logi Signature M650 L

ミヨシ タブレットスタンドは本当に優秀。

Surface Pro 8 ような大きいタブレットでもしっかり支える。

フニャフニャしていないし、頑丈で安心のタブレットスタンド。

数あるタブレットスタンドの中でもなぜこれが良いかというと、持ち運べるコンパクトさと重さだからだ。

数日使ったあとの所感

数日間、「職場」「自宅」「カフェ」で使ってみた。

リュックが軽く (キーボード重量 約350g) なったので肩が少し楽になった。

キーボード本体が薄いのでリュックに収まりやすい。

おまけだと思っていたけど、LED ライトが夜な夜なキレイに光るのはちょっと嬉しい。

USB-C で通信接続できることは Good。自宅と職場の PC は有線接続で、モバイル PC は Bluetooth で、という風な使い方ができる。

有線接続時は充電もされる。

BackSpaceEnter キーが少し大きくなっていることが打ちやすさに繋がっている。的が大きいと当てやすい。

色をシルバーにしたのは、やっぱり正解。指紋が目立たない。

他モバイルキーボードとの比較

約2万円もするキーボード。本体が軽く、しかも薄い。接続方法も USB-C が充電専用ではなく通信接続ができ、Bluetooth 3台ペアリングができる点も考慮すると、そこそこするのは分からなくもない。

ただ、対抗馬の「MX Keys Mini」や「ThinkPad TrackPoint Keyboard II」の値段を考えると割高感は否めない。

▼ 対抗馬キーボードとの比較

機種有線接続Bluetooth
接続
2.4GHz
接続
重量(約)
FMV Mobile Keyboardありあり (最大3台)なし350g
Thinkpad
TrackPoint Keyboard II
なしあり (最大1台)あり516g
MX Keys miniなしあり (最大3台)あり506g
HHKB Pro HYBRID Type-Sありあり (最大3台)なし540g

FMV Mobile Keyboard が優れている点は、やはり軽いこと。

個人的に、有線接続では、充電のみならず通信接続ができることも購入した理由の一つになっている。

打鍵の軽さ (※所持品で比較)

【重い】Thinkpad II HHKB FMV Mobile Keyboard【軽い】

FMV Mobile Keyboard は他の2つに比べ軽かった。ソフトタッチでも反応し、打鍵も心地が良い。

「Thinkpad TrackPoint Keyboard」は「Thinkpad TrackPoint Keyboard II」になってからさらに重くなっているので、FMV Mobile Keyboard との差は結構ある。

「Thinkpad TrackPoint Keyboard II」の打鍵感は、「固い」「しっかりしている」という印象。

HHKB は相変わらず「スコスコ」と気持ちの良い打鍵。重さは両者の中間といったところ。

キーストロークの深さ (※所持品で比較)

【深い】HHKB >> Thinkpad II FMV Mobile Keyboard【浅い】

ストロークの深さは、やはりダントツで HHKB が深い。

次に Thinkpad TrackPoint Keyboard II が深く、少しの差で FMV Mobile Keyboard が深い。

ノートパソコンの薄いキーボードが好きな人でストロークも少しは欲しいという人は、Thinkpad TrackPoint Keyboard II が、浅めのストロークが好きな人は、FMV Mobile Keyboard が良いでしょう。

浅めと言っても、1.5mm のストロークがあります。
ちなみに Thinkpad TrackPoint Keyboard II のストロークは、1.8mm です。

FMV Mobile Keyboard は、ショートストロークキータッチの軽さがゆえに、3つのキーボードの中で一番高速にタイピングすることができた。

値段はさておき、少しの不満箇所はあるものの、完成度の高いキーボードで今ではすっかりお気に入りキーボードの一つです。

現在の足(後日追記)

このキーボードには角度調整のためのがないため、スポンジの足を取り付けていた。

しかし、スポンジだとキーボード全体がたわむ

キー入力の際、たわむのかカッチリしていた方がいいのかは、人の好みによるところもあると思うが、カッチリしていた方が入力しやすいということが、割りばし足によって分かった。(下図参照)

スーパーの割りばしが余っていたので強力な両面テープで装着した。

打ち心地、ものすごく良い。カッチリしている。

他人のキーボード裏面が気になる人はいないと思うので、しばらくこのままでいこうと思う。

後日

割りばし足は失敗だった。

容易に想像がつくだろうが、ものすごく滑る。ツルツル。

キー入力時にツルツル滑る。打鍵時にキーボードが移動するということがこんなにもストレスになるんだと改めて実感した。

買ったままのキーボードの裏面は、全体がゴムっぽいものが貼られているので普通に使う分にはそんなに滑りません。ツルツル滑るのはあくまで「割りばし足」の話です。

しかし、FMV Mobile Keyboard はその軽さがゆえに、他のキーボードに比べ滑りやすい方だと思う。

Keychronキークロン の Q シリーズキーボードは、コンパクトキーボードにもかかわらずその重さは約1.6kgもある。

そのキーボードのレビュー動画を拝見していると、その重さも相まって非常に打ち心地が良いそうだ。

FMV Mobile Keyboard は、本体裏面にゴムマットを貼って滑りにくくすればもっと良くなる気がする。ぜひともメーカーで作っていただきたいところ。

すべり対策

このキーボードの裏面は、ゴムっぽい素材でありながら少しツルツルとした手触りがする素材だ。

そんな素材にも貼れるゴム足を探し購入した。

3M しっかりつく クッションゴム

クッションゴムを貼ったところ。

このクッションゴム、キーボード裏の素材に対してもしっかり付く。

少し多めに貼っているのには訳がある。角の4箇所だけに貼ると、キーボード中央部分でたわみやすいからだ。

「軽量な作りがゆえにボディ剛性は少し低い」といったところか。

しっかりつくクッションゴムを貼ったところ、タイピング時に全くズレることがなくなった。

新しいクッションゴム

数ヶ月後、追記。

ある日、ふとキーボードの裏側をみると、クッションゴムが1つ、外れているのを見つけた。

『もう少し強力なクッションゴムにした方がいいかな』

とはいえ、強力な粘着力のある丁度よいクッションゴムがなかったため、設置面積が大きいクッションゴムを購入した。

以前購入したのは、

3M しっかりつくクッションゴム 8x2mm 台形 22粒 CS-04

今回購入したのは、

3M しっかりつくクッションゴム 9.5×3.8mm 丸形 CS-02 透明 18粒

径が 9.5mm、高さが 3.8mm だ。

以前のものより、径が 1.5mm、高さが 1.8mm 増えている。

設置面積が大きいから外れにくくなるだろう、という考えだ。

しかも、高さも高くなったので、タイピングがしやすくなった。

これで、しばらく様子をみたいと思う。

タッチパッドの不具合?

『マウスを使わないでタッチパッドだけで仕事をしてみよう』

そう思って、しばらくタッチパッドだけで操作していた。

メーカーの「補足情報」を読むと、タッチパッドではなく、フラットポイントが正式名称のようです。
https://azby.fmworld.net/support/manual/keyboard/pdf/B6FY5731.pdf

『このタッチパッド案外使える』『キーボードとマウス間の往復移動がないので効率的』などと思っていた矢先、それは起こった。

Ctrl + C を押した直後に、タッチパッドがほんの少しの間だけ反応していないことに気づいた。

1秒ほどではあるが、その影響のせいか次のような困ったことが起きる。

  • ファイル を Ctrl + C でコピー直後すぐさま、タッチパッドでマウスカーソル移動をすると、コピーしたファイルが移動したり名前変更になったり選択した文字列が移動したりする。(ただし、毎回起こるかといえばそうでもない。)

3台の PC で試した結果、すべての PC で同じことが起こった。つまり、PC の問題ではなくキーボードの問題だ。

回避策として、Ctrl + C を押した後、少し待ってからタッチパッド操作を開始すれば反応してくれる。

しかし、そんなことをするくらいなら最初からマウスを使った方が良い、ということになってしまう。

試しに、富士通のノート PC「LIFEBOOK WU-X」のタッチパッドで同じことをやったが、このような現象は起きなかった。

後で分かったが、Ctrl キーと他のキーを同時押しし続けている間は、タッチパッド操作が効かなくなるようだ。(例えば Ctrl + C 等)

これが初期不良なのか仕様なのかは分からないが、とりあえず以下のように Windows OS の設定で「タップによるクリックを無効」にすれば、コピーしたファイルが移動したり名前変更になったり選択した文字列が移動したりする問題は解決した。

タップによるクリック無効化

タップによるクリック無効化設定は以下。

・「シングルクリックするには1本の指でタップします」のチェックを外す

上記の設定をすることで、もちろんタップによるクリックはできなくなる

しばらくこの設定で利用しようと思う。

ファームウェアアップデート

以下のサイトにて、ファームウェアアップデートが公開されていました。
https://azby.fmworld.net/support/manual/keyboard/fw/winupdate_mobile.html

以下の機種に該当する場合、アップデートすることで何かが良くなるかもしれません。

  • FMV Mobile Keyboard FMV-NKBUD
  • FMV Mobile Keyboard FMV-NKBUR
  • FMV Mobile Keyboard FMV-NKBUL

総評

良かった点

  • 本体が軽いので持ち運びが楽
  • タイピング音が静か
  • 接続方法が豊富(Bluetooth ✕ 3 / 有線接続)
  • キー配列にクセがなく使いやすい
  • Enter BackSpace キーが大きく打ちやすい
  • 見た目がオシャレ
  • デフォルトで、メディアキーではなくファンクションキーの方が有効
  • 変換 無変換 キーが大きく「かな」「英数」切り替えがしやすい
  • 矢印 キーが一段下に配置されているので押しやすい
  • タッチパッドがあるので、マウスがなくてもマウス操作ができる
  • 柔らかいキータッチが心地よい

良くなかった点

  • パームレストの面積が小さく、手のひら全てを覆えていない
  • Ctrl + C を押した直後になぜかタッチパッドが一瞬反応しない
  • チルト機構(角度調整)がない
  • 裏面についているゴムは少し滑る
  • タッチパッドの面積は、やっぱり狭い(縦幅)
  • タッチパッドの細長クリックボタンは押しにくい
  • (HHKBも使用しているため) ストロークの浅いがゆえに物足りなさを感じてくる
  • スペースキーが短い。もう少しだけ長い方がいい
  • バッテリー持ちは期待してはいけない (有線前提で利用しよう)

お勧めできるかどうか

キーボードを持ち歩かない方にもお勧めできますが、常に持ち歩いている方にはもっとお勧めできる製品です。

キーボード自体の軽さも良いですが、全体的に完成度・質感が高い。

「iPad」や「タブレットPC」など、キーボードがないデイバスを持ち歩いている方には、とても良い製品だと思います。

2台目買いました

職場用に2台目を買いました。