Windows 日本語環境において英語キーボードを利用している場合、全角/半角を切り替えるには、通常以下のキーを同時押しします。
Alt + `~
その通り、2つのキーを同時押しします。
さらに上画像のようなキー配置なため、キーを押す際にホームポジションが崩れてしまいます。
『何か良い方法はないものか・・・』
過去に以下のような便利な方法を試したことがありました。
左Alt キーをいわゆる「無変換」に、右Alt キーを「変換」にする方法です。しかしこれもまたホームポジションが崩れてしまいます。
英語キーボードは スペース キーが長く左右の Alt キーが遠いため、このような結果になってしまいがちです。
ただこの方法にはメリットもあり、トグル切り替え(全角/半角交互切り替え)ではないため、半角にしたい時は 左Alt キーを、全角にしたい時は右Alt キーを押すという直感的な切り替えが可能です。
がしかし使ってみた限りでは、やはりホームポジションが崩れることが気になり、左右 Alt キーの遠さが少し煩わしく感じる時がありました。
『ホームポジションを崩さず、簡単に押せるキーはないものか・・・』
CapsLock
そう、キャプスロックキーです。
1等地にありながら、利用頻度が非常に少ないキーです。
英語キーボードを使う時は、CapsLock キーを「全角/半角」として設定しておくと便利です。
以下の2つの手順は、ハードウェア キーボード レイアウトが ”英語キーボード” に設定されている前提で進めます。
PowerToysを利用した設定方法
PowerToys を利用した設定のメリットは以下です。
- PC の再起動が不要。
PowerToys を利用した設定のデメリットは以下です。
- PowerToys アプリをインストールする必要がある。
- PowerToys アプリを常駐させる必要がある。
- リモートデスクトップ先コンピュータには効果がない。
窓の杜などから PowerToys をダウンロードし、インストールします
Microsoft PowerToys(窓の杜)
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/powertoys/
PowerToys を起動し「Keyboard Manager」をクリック
”Keyboard Manager を有効化する”を「オン」
「キーの再マップ」をクリック
「キーの再マップの追加」をクリック
「選択」をクリック後に CapsLock キーを押すか、
プルダウンメニューから Caps Lock を選択します
Caps Lock が選択されました
続いて、キー/ショートカットの下にあるプルダウンメニューから「IME Kanji」を選択します
「OK」をクリック
警告が出ますが「それでも続行する」をクリック
最後に PowerToys が自動起動されるように設定します
以上で設定は完了です
CapsLock キーを押すたびに、全角/半角が交互に切り替わるようになっているはずです。
この方法では全角/半角入力切り替えがトグル方式となっていることを除くと、不満はまったくありません。
CapsLock キーという1等地のキーであるため、ホームポジションも崩れることがなく非常に快適です。
レジストリを利用した設定方法
レジストリを利用した設定のメリットは以下です。
- リモートデスクトップ先コンピュータにも効果がある。
レジストリを利用した設定のデメリットは以下です。
- PC の再起動が必要。
レジストリを操作しキーボードレイアウトを「AXキーボードレイアウト」に変更します。
AXキーボードレイアウトは、ほぼ英語レイアウトと同じと思ってもらって大丈夫です。
英語レイアウトとの違いは 右Alt キーが、(厳密には違いますが) 全角/半角 キーになっていることです。
事前に「CapsLock」を「右Alt」に再マップしておく
あとの手順で 右Alt キーが 全角/半角 キーに変わりますが、事前に CapsLock キーを 右Alt キーに再マップしておきます。
「ChageKey」という再マップツール(フリーソフト)を利用します。
「ChageKey」を管理者権限で実行し、下図のようにキーマップを変更します。
- CapsLock キー → 右Alt キー
- 右Alt キー → 左Alt キー
右Alt キーを 左Alt キーに再マップすることは必須ではありませんが、あとの設定で 右Alt キーが 全角/半角 キーに変わってしまうのでやっておいた方が良いでしょう。
続いて「AXキーボードレイアウト設定」を実施します。(必須)
AXキーボードレイアウト設定方法
管理者権限で「レジストリエディタ」を起動します。
次のキーに移動します。
コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters
続いて、以下のようにデータを修正します。
LayerDriver JPN → kbdax2.dll
OverrideKeyboardIdentifier → AX_105KEY
OverrideKeyboardSubtype → 1
レジストリ設定が完了したら PC を再起動します。
以上で設定は完了です
PC 再起動後、CapsLock キーを押すたびに全角/半角が交互に切り替わるようになっているはずです。
この方法では全角/半角入力切り替えがトグル方式となっていることを除くと、不満はまったくありません。
CapsLock キーという1等地のキーであるため、ホームポジションも崩れることがなく非常に快適です。
AXキーボード設定を元の状態に戻す方法
AXキーボード設定を元の「英語キーボード」に戻したい場合は、「言語と地域」のオプション設定から「レイアウトを変更する」をクリックし、「英語キーボード」を選択後、「今すぐ再起動」をクリックします。
PC を再起動した後は、以下のようにレジストリ値が英語キーボードのレジストリ値に戻っています。