この記事は、Thinkpad トラックポイントキーボードⅡ(英語配列)で、AutoHotKey を使ってJIS 配列のまま左右の Shift キーに 無変換 変換 を割り当て、Change key を使ってキーマップを変更する方法について書いた記事です。
- 英語キーボード
- JIS 配列のまま利用する
- 左右の Shift キーで 無変換 変換 を実現する
- JIS 配列の全てのキーを使えるようにする
英語キーボードを JIS 配列で使うメリット
英語キーボードを JIS 配列で使うメリットは以下です。
- 無変換 を割り当てたキーでカタカナ変換ができる
- OS の設定で US レイアウトに変更する必要がない

- 他の PC(日本語キーボードの PC)を使ったときにキー配列で戸惑うことがない(特に記号入力)
- 英語キーボードだから Enter キーと Backspace キーの距離が物理的に近い
個人的に英語キーボードの好きな所は、上述の Enter キーと BackSpace キーの距離が物理的に近いところです。
英語キーボードの Space キーの左右に 無変換 キーと 変換 キーに相当するキーを物理的に配置したキーボードが現れれば全て解決するのですが、未だそんなキーボードに出会ったことがありません。
英語キーボードをJIS配列で使った時のキー配列
英語キーボードを JIS 配列のまま使うと、キー配列は以下のように割り当たっています。

日本語キーボードにはあった2つのキーが利用できなくなっていますね。
その2つのキーについては後述で詳しく説明します。
ahk で左右 Shift キーに無変換/変換を割り当てる
AutoHotKey を使って 左 Shift キーを1回だけ押すと 無変換 に、右 Shift キーを1回だけ押すと 変換 になるよう設定します。
もちろん Shift キーを押しながら他のキーを押すと通常の動作(大文字入力など)になります。
; Shift-IME.ahk
~LShift Up::
if (A_PriorKey = "LShift") {
Send, {vk1Dsc07B}
}
Return
~RShift Up::
if (A_PriorKey = "RShift") {
Send, {vk1Csc079}
}
Return
無変換 変換 を左右の Shift キーに割り当てるのではなく、左右の Alt キーに割り当てたい場合は、LShift を LAlt に、RShift を RAlt に変更してください。
AutoHotKey の使い方については、様々な記事で書かれているので割愛します。
キーとタッチのカスタマイズ
OSの「設定」アプリ → 「時刻と言語」から、キーとタッチのカスタマイズをたどります。


無変換キーを「IME-オフ」に、変換キーを「IME-オン」に設定します。

Change key で全ての JIS キーを使う
英語キーボードを JIS 配列のまま使う場合に、JIS 配列上存在するが、物理キー上に存在しないキーがあります。
JIS 配列上存在し、物理キー上に存在しないキーとは次のキーです。
\| _

日本語キーボードの Backspace キーの左隣りにある「\」や「|」を入力するキーと 右 Shift キーの隣りにある「アンダーバー」や「バックスラッシュ」を入力するキーです。
JIS 配列のまま利用する英語キーボードでは、これらのキーはキーマップを変更しない限り利用することができません。
ではどうするのか。
「全角/半角」キーのところに\| を、「右Ctrl」のところに _ を Change key を使って割り当てます。

Change key の設定は以下です。

使いやすくするため、上述のキー以外もキーマップを変更しています。
基本的に使わない 全角/半角 キーですが、もしもために、全く使ったことがない F1 キーに割り当てておきます。
Ctrl キーを CapsLock があったところに割り当てます。
F4 キーを Ctrl があったところに割り当てます。こうすることで片手で簡単にアプリを終了させることができるようになります。
Alt + F4 アプリの終了
Change key の使い方についても、様々な記事で書かれているので割愛します。
Ctrl を A の横に配置するメリット
Ctrl キーを利用するショートカットには「コピー」「貼り付け」「一つ前の操作に戻る」「太字」などのよく利用する Ctrl ショートカットがあります。これらの Ctrl ショートカットのみを利用するのであれば Ctrl キーはキーボードの一番左下でいいかもしれません。
しかし、Ctrl キーを A キーの横に配置することで、よりいっそう便利なショートカットがノールックで利用できるようになります。
新しいタブ
Web ブラウザ利用中に現在閲覧しているサイトを残したまま、別タブで他のサイトを見たくなったことはありませんか?
キーボードショートカットを使わない場合、マウスで Web ブラウザのタブの「+」をクリックし、新しいタブを開く、という動作が必要になりますが、キーボードショートカットを使えば左手だけで、しかもノールックで事が済みます。

Ctrl キーがキーボードの一番左下にある場合、Ctrl キーと同時に T キーを押すのにひと苦労しますが、Ctrl キーを A キーの横に配置している場合は左手だけで、しかもノールックで新しいタブを開くことができます。
タブを閉じる
キーボードショートカットを使わない場合、マウスで Web ブラウザのタブの「X」をクリックする必要がありますが、キーボードショートカットを使えば左手だけで、しかもノールックで事が済みます。
Ctrl キーがキーボードの一番左下にある場合、Ctrl キーと同時に W キーを押すのは少し押しにくいですが、Ctrl キーを A キーの横に配置している場合は左手だけで、しかもノールックでタブを閉じることができます。
特定のタブをアクティブにする
Ctrl キーが A キーの横にあることで、数字 キー(1 ~ 3・・・など)と同時押しがしやすくなり、Web ブラウザの特定のタブをすぐにアクティブ化することができます。
一番左にあるタブは Ctrl キー + 1 キー、2番目にあるタブは Ctrl キー + 2 キー、3番目にあるタブは Ctrl キー+ 3 キーというふうに、マウスを動かすことなくタブを選択できるようになります。
よくアクセスするタブを一番左に置いておくのが良いでしょう。
Webサイトの再読み込み
Web サイトの再読み込みは F5 キーもしくは、Ctrl キー+ R キーです。
F5 キーをノールックで押すのは少し難しいです。しかし Ctrl キー+ R キーで再読み込みするようにすればノールックで Web サイトの再読み込みができるようになります。
Ctrl キーがキーボードの一番左下にある場合、Ctrl キーと同時に R キーを押すのは少し押しにくいですが、Ctrl キーを A キーの横に配置している場合は左手だけで簡単に再読み込みすることができます。
このように Ctrl キーを A キーの横に配置することは Web サイト閲覧するうえで非常に役立ちますし効率が良いです。
Excel のショートカット
また、Excel のショートカットも Ctrl キーを A キーの横に配置することで使いやすくなります。
Ctrl + 1 書式設定
Ctrl + 2 太字
Ctrl + 3 斜体
Ctrl + 4 下線
Ctrl + 5 取り消し線
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最後に
これで当初の目的を全て果たすことができました。
- 英語キーボード
- JIS 配列のまま利用する
- 左右の Shift キーで 無変換 変換 を実現する
- JIS 配列のキー全てを使えるようにする
英語キーボードの刻印とキーマップ(JIS 配列)は一致していませんが、JIS 配列に慣れているため不都合はありません。むしろ、Enter キーと Backspace キーの距離が物理的に近いため快適です。
このような使い方をする方はほぼいないと思いますが、何かの参考になればと思います。