【HHKB日本語配列】2年半かかった効率重視のキーマップ

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HHKB Professional HYBRID Type-S(日本語配列)というキーボードを使っています。

このキーボードは、キーボード本体内メモリにカスタマイズしたキーマップを保存しておくことができます。

「キーマップカスタマイズ・保存機能」があるおかげで、OS 側の設定変更なしで、好みのキーマップをどの PC でも利用することができます。

この記事は主に、2年半の間、試行錯誤を重ねに重ね完成した、左手を使うショートカットなどをキーボードを見ない操作できるようにしたキーマップについて書いた記事です。

キーマップ変更

キーマップは下図のようにカスタマイズしています。

表レイヤー

裏レイヤー(Fn キーと同時押し)

DIP スイッチ設定

なぜHHKB日本語配列キーボードか

このキーマップは HHKB の日本語配列キーボードである必要があります。理由は FnWindowsAlt の3キーをキーボードの左側に配置することができ、様々なシーンで左手操作ができるからです。

つまり、右手はマウスを握ったままで、様々な操作ができるということです。

マウスから手を離さない → タイパが良くなる

(役割を割り当てられる)キー数自体が多いことも日本語キーボードを使っている理由の一つです。

Fn は下図の赤枠の位置にマッピングします。

Fn の位置はとても重要です。

上図の位置に Fn を設定することにで、ホームポジションのまま左手の小指付け根で押せるようになります。

また Windows も、キーボードの左下角に配置することで、左手の小指付け根で押すことができるようになります。

日本語キーボードを使っている理由は他にも、無変換IMEオフ変換IMEオンができることや、無変換カタカナ変換ができること等があります。

カタカナ変換については F7 でもできますが、F7 の位置が最上段の中央にあり、ノールックで押すことが難しいです。無変換スペース の左隣りにあり、ノールックで簡単に押すことができます。

キーマップ詳細内容

このキーマップは主に Fn 同時押し、Windows 同時押し、Ctrl 同時押しのショートカット機能をキーボードをまったく見ずに操作可能にするキーマップです。

以下のショートカット等の操作をノールック可能にします。

ノールックで操作したいショートカット等
  • アプリケーション(Ctrl)のショートカット
  • Windows のショートカット
  • Fn 同時押しの機能

Ctrl は A の横

HHKB ではデフォルトで CtrlA の横に配置されていますが、私の HHKB キーマップ設定では Dip スイッチの2を ON にしているため、CtrlA の横に再設定しています。

キーボードの左下に Ctrl がある場合、左腕を少し手前に引くような動作が必要になりますが、下図の位置に Ctrl を設定することで、ホームポジションを崩さずCtrl が押せるようになります。

Ctrl を利用するショートカットには「コピー」「貼り付け」「一つ前の操作に戻る」「太字」などのよく利用する Ctrl ショートカットがあります。これらのショートカットのみを利用するのであれば Ctrl はキーボードの一番左下でいいかもしれません。

しかし、CtrlA の横に配置することで、さらに便利なショートカットがノールックで利用できるようになります。

Ctrl が左下でも、下図のショートカットを使うことはもちろんできますが、届きにくかったり押しにくかったり、目視したりしなければなりません。

ピンク色の箇所を左手だけで、ノールックで操作します。

新しいタブ

Web ブラウザ利用中に現在閲覧しているサイトを残したまま、別タブで他のサイトを見たくなったことはありませんか?

キーボードショートカットを使わない場合、マウスで Web ブラウザのタブの「+」をクリックし、新しいタブを開く、という動作が必要になりますが、キーボードショートカットを使えば左手だけで、しかもノールックで事が済みます。

Ctrl + T  新しいタブを開く

Ctrl がキーボードの一番左下にある場合、Ctrl と同時に T を押すのにひと苦労しますが、CtrlA の横に配置している場合は左手だけで、しかもノールックで新しいタブを開くことができます。

タブを閉じる

キーボードショートカットを使わない場合、マウスで Web ブラウザのタブの「X」をクリックする必要がありますが、キーボードショートカットを使えば左手だけで、しかもノールックで事が済みます。

Ctrl + W  タブを閉じる

Ctrl がキーボードの一番左下にある場合、Ctrl と同時に W を押すのは少し押しにくいですが、CtrlA の横に配置している場合は左手だけで、しかもノールックでタブを閉じることができます。

特定のタブをアクティブにする

CtrlA の横にあることで、数字 キー( 13・・・など)と同時押しがしやすくなり、Web ブラウザの特定のタブをすぐにアクティブ化することができます。

一番左にあるタブは Ctrl + 1 、2番目にあるタブは Ctrl + 2 、3番目にあるタブは Ctrl3 というふうに、マウスを動かすことなくタブを選択できるようになります。

よくアクセスするタブを一番左に置いておくのが良いでしょう。

Webサイトの再読み込み

Web サイトの再読み込みは F5 もしくは、Ctrl + R です。

Ctrl + R  再読み込み

F5 をノールックで押すのは少し難しいです。しかし Ctrl + R で再読み込みするようにすればノールックで Web サイトの再読み込みができるようになります。

Ctrl がキーボードの一番左下にある場合、Ctrl と同時に R を押すのは少し押しにくいですが、CtrlA の横に配置している場合は左手だけで簡単に再読み込みすることができます。

このように CtrlA の横に配置することは Web サイト閲覧するうえで非常に役立ちますし効率が良いです。

Excel のショートカット

また、Excel のショートカットも CtrlA の横に配置することで押しやすくなります。

Excelショートカット

Ctrl + 1  書式設定
Ctrl + 2  太字
Ctrl + 3  斜体
Ctrl + 4  下線
Ctrl + 5  取り消し線

エクスプローラで最新の情報に更新

Ctrl + R は、ファイルエクスプローラーの再読み込み(最新の情報に更新)にも利用できます。

アプリ終了(Alt + F4)

右手はマウスを持ったまま、左手だけでアプリを終了させるようになります。キーボードを見る必要もありません。

3キー同時押しなので一見難しそうに思えますが、各キーがホームポジションから動かさなくてもよい位置にあるので慣れさえすれば簡単です。

Alt + F4  アプリを終了する

このキーマップでは Fn を左手小指付け根で押しながら、親指で Alt を押し、中指で F4 を押します。

マウスカーソルをウィンドウの「X」まで移動する必要がなく、左手だけで迅速にアプリを終了させることができます。

これができるようになると、かなり便利に感じると思います。

複数のアプリを連続して終了させたいときにも役立ちます。

Enter

Enter はキーボードの右側についているため、通常は右手で押すことがほとんどです。

下図のようにマッピングすることで、右手はマウスを持ったまま、左手だけで Enter を押すことができます。

左手の小指付け根Fn を押しながら、人差し指で G を押します。

Fn と(キー)の組み合わせは、少し遠めの G を割り当てています。

理由は、例えばよく使う F キーなどを Enter に割り当ててしまって、検索ショートカットと間違って押してしまい意図しないスクリプトファイルを実行してしまう等のミスがないようにするためです。

Enter を押すために、右手をマウスから離さなくても良いので、作業効率が上がります。

プリントスクリーン

PrintScreen は、もともと Windows があった所に設定しています。

左手だけで、かつノールックで押せるようにしています。

エクスプローラの起動(Win + E)

エクスプローラを起動する方法としては、タスクバーにピン留めしてある「エクスプローラ」アイコンをクリックするか、「Windows ロゴ」アイコンを右クリックしてエクスプローラを選択するなどの方法があります。

キーボードショートカットを使う場合は Windows + E で新規に起動させることができます。

Windows キー位置がデフォルトの位置では、Windows + E 同時押しがノールックで少し難しいため、一般的なキーボードの Ctrl の位置に Windows を割り当てています。

この位置に配置することで Fn と同様に、Windows左手の小指付け根で押すことができるようになります。

エクスプローラを起動するには、左手の小指の付け根で Windows を押しながら E を押します。

ファイル名を指定して実行(Win + R)

ファイル名を指定して実行は「C:\Windows\System32」フォルダなどにある、パスが通っているファイルのファイル名を指定して実行することができます。

ちなみに、”ファイル名を指定して実行”は、英語版 Windows では、単に「run」(実行) と表記されています。

”パスが通っている”とは
コマンドプロンプトなどで例えば「メモ帳」を実行したい場合に通常は notepad.exe ファイルがあるフォルダに移動(cd C:\Windows\System32)して実行しなければならないが、カレントディレクトリに実行ファイルがない場合でも、そのファイル名を指定して実行すれば、実行ができる状態のことを指します。

ちなみに、パスを通すには「環境変数」の「Path」に実行ファイルがあるフォルダのパスを追加します。

Windows + R  ファイル名を指定して実行(run)

メモ帳を開くときなどによく使います。

他にも以下のような、パスが通っている実行ファイルを起動する時によく利用します。

ファイル名操作内容
ncpa.cplPCのIPアドレスを変更する
certmgr.mscインストールされている証明書を確認する
mspaintペイントを開く
cmdコマンドプロンプトを起動する
mmsys.cplサウンドのプロパティを開く
powershellPowerShellを起動する
sysdm.cplシステムのプロパティを開く
regeditレジストリを編集する
taskschd.mscタスクスケジューラを起動する
timedate.cpl時刻を修正する
rsop.msc適用されているGPOを確認する
optionalfeaturesWindowsの機能を開く
gpedit.mscローカルグループポリシーを開く
calc電卓を起動する
winverWindowsのバージョンを確認する
shell:startupスタートアップフォルダを開く
shell:common startup全ユーザー共通のスタートアップフォルダを開く
controlコントロールパネルを開く
mstscリモートデスクトップ接続を開く
appwiz.cplプログラムと機能を開く
services.mscサービスを開く

タスクバーの左から1番目をアクティブ化

よく使うアプリをタスクバーの左から1番目にピン留しておきます。

Windows + 1 で、そのアプリをアクティブに(未起動の場合は起動)することができます。

Windows を左手小指の付け根で押さえながら、中指で 1 を押します。

ちなみに、タスクバーの一番左のアプリには「エクスプローラ」を割り当てています。

Windows + 1 = タスクバーの1番目のアプリをアクティブ化する

名前の変更

名前の変更のショートカットキーは F2 キーです。

名前の変更は「マウスの右クリック」から、または「ファイル選択後に一呼吸おいてから再選択」する方法でも可能ですが、HHKBで、この配列にしておくとノールックで名前を変更することができます。

左手小指の付け根で Fn を押しながら、薬指で F2 を押します。

左手で画面ロック(Win + L)

画面ロックのショートカットキーは Windows + L です。通常のキー配列では、 Windowsキーボードの左側に、L右側にあるため、両手を使う必要があります。

Windows + L  画面ロック

「左手だけでできたら素敵やん」

そう思って、下図のようにマッピングしています。

操作は、厳密にはキーボード一番左下の WindowsFn を同時に押しながら L を押すのですが、実際には3キー同時押しでちゃんとロックがかかります。

意識しているせいかもしれませんが、 L を押す人差し指が一番短い指だからだと思っています。

画面ロックは、席を立つ度にするので、簡単に押せるに越したことはありません。

ホームポジションを崩さないカーソル移動

ここからはオススメの設定です。

この矢印キーは文字入力中に使用します。この配置にすることで、ホームポジションを崩さずカーソル移動させることができます。

下図のように、H J K L に割り当てます。

左手の小指付け根Fn を押しながら、右手で HJKL キーを押します。

HJKL を使ったカーソル移動方法は、Linux の Vim のカーソル移動方法と同様です。

Fn + スペースShift になるように設定しているので、HJKL のカーソル操作中でも文字範囲選択ができるようになっています。

HomeEnd は、IO に割り当て、中指と薬指で簡単に押せるようにしています。

これもまた、ホームポジションを崩しません。

BS を近くに

日本語キーボードの BS は、英語キーボードに比べ遠くに配置されています(1キー分、横に短い)。

英語キーボードを使っているときに「近くて楽」と感じたので、日本語キーボードでも以下画像のように BS を左に1キー分、ズラして配置しています。

本来の英語キーボードであれば「横に長いバックスペースキー」ですが、日本語キーボードでは、2キー分必要とする横長バックスペースキーを物理的に配置できないため、どうしても小さくなってしまいます。

小さくなって、かつ、角という分かりやすい場所ではなくなっているため、慣れるまでかなりの時間を要します。

ちなみに英語キーボードでは、以下画像の黄色の範囲が BS キーです。

Enter を近くに

日本語キーボードでは英語キーボードに比べ、Enter キーは「縦に長く大きい」ですが、その分ホームポジションから1キー分、遠くなっています。

▼ 英語キーボードの Enter キー(黄色部分)

英語キーボードを使っているときに BS キー同様「近くて楽」と感じたので、日本語キーボードでも以下画像のように Enter を左に1キー分、左にズラして配置しています。

キーが小さくなったので、最初は「誤打連発」「違和感ありまくり」ですが、近いので意外とすぐに慣れていきます。

コツは、ホームポジションを構え、そのまま「真横にスライドさせる」です。

Enter キーを押す時、小指をピンと伸ばすと誤打してしまうので、少し折り曲げて押す必要がありました。

小指のフォームを変える必要があります。ただ、フォームを変える気があれば慣れます。

BS を近くにした時よりも Enter を近くにした時の方が、より快適に感じます。それほど Enter キーを多く使っているということなんでしょう。

今まで「大きい Enter キーの方が押しやすいだろう」と疑う余地もありませんでしたが、ホームポジションから近いことが、こんなにも快適だとは目から鱗です。

この位置に Enter キーを置くことで、ホームポジションの”フォーム”も若干変わってきます。

最後に

他にも紹介できていないキーマップがありますが、利用頻度が少ないため割愛します。

今回紹介したキーマップは、試行錯誤を重ねに重ね辿り着いたキーマップです。

私個人の趣味嗜好に合わせたキーマップではありますが、何かの参考になればと思います。

ただ・・・

これまで何度も「このキーマップが完成形」と思うこと多々ありました。

一つの完成形になるまで何十もの修正が入ります。

このキーマップ以外に、完成形のキーマップは4つあります。

このキーマップは5代目の完成形キーマップになります。

キーマップがカスタマイズできるがゆえに「キーマップ沼」にハマってしまいました。

5代目が本当に最後のキーマップと思っていますが、それでもまた6代目が現れるかもしれません。

そのくらいキーマップ沼の底は深いです。

まとめ – ノールック操作可能になったもの
  • Web ブラウザのタブ操作 (新しいタブ/閉じる)
  • Web サイトなどの「再読み込み」
  • エクスプローラなどの「最新の情報に更新」
  • ホームポジションのまま「カーソル移動」
  • アプリの終了
  • 左手で「Enter」
  • プリントスクリーン
  • エクスプローラ起動
  • ファイル名を指定して実行
  • タスクバー左から1番目のアプリをアクティブ化
  • F10 よりも近いキーで「半角変換」
  • 3キー同時押し「画面ロック」